お知らせ
2020.10.06
温かみのあるむくり屋根
こんにちは。
肌寒くなり秋らしい季節になりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
8月に古民家見学会を開催させて頂き、沢山のご来場誠にありがとうございました。
お客様へのお引渡しも無事に終わりまして、古民家再生工事は幕を閉じました。
今日は、そんな古民家再生工事のお話の続きです。
基礎工事も終わり、棟梁はいよいよお家の顔とも言える屋根の工事に入ります。
屋根といっても形・材料・色柄等色んな種類があります。
その中から、屋根の形は元の形の寄棟から切妻屋根に変更、仕上げの材料は、ガルバリウム鋼板の板金屋根と決まります。
板金屋根といっても、単純に平葺きでは面白くない!という事で、計画途中では菱葺きという案もあがります。
そして最終的には、平葺きで屋根の形を『むくり屋根』にすることに決まります。
(例:菱葺き)
(例:むくり屋根)
むくり屋根といっても、どれくらいむくらせるのかで印象が全然違います。
なので、棟梁に参考として、垂木を流してもらいました。
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こちらは、真ん中の高いところで、20cm程むくらせています。
実際にお施主様にご覧いただき、『もう少し緩い方がいいわよね。』という事で、
高いところで10cm程のむくりにする事に決まりました。
実際の工事中の写真です。
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「むくり屋根をつくるのは初めてだなぁ。」と頭を悩ませながら作業する棟梁。
棟梁の手で、少しづつ形となっています。
むくり屋根なの母屋の高さが一つずつ違います。なので、ここまで作るのも一苦労です。
垂木まで完成した時の圧倒される感覚は、今でも思い出します。
野地板を施工して、棟梁の方は工事完了です。
遠くから見ても、大きくて特徴的な屋根なので、通行人の方も何が出来てるのかというような感じで見ていきます。
妻面からみると圧倒的です。
ここからは、板金屋さんがガルバリウム鋼板を葺いていきます。
薪ストーブも設置するので、煙突周りを加工しています。
仕上がるとこのような感じです。
写真では分かりづらいですが、実際に見るとむくりがよく分かります。
通常の屋根工事よりも大幅に手間と時間はかかりましたが、特徴的な温かみのある屋根になりました。
また、外壁が出来上がると一段とおうちらしくなるので楽しみです。
今回のむくり屋根ですが、北澤工務店で初めて、棟梁も初めての中工事を行いました。
私は、毎日棟梁と一緒に現場で屋根を工事しましたが、毎日あーでもない、こーでもないと
議論しながらやっていたのはいい思い出です(^^)
さあ、いよいよ棟梁は下に降りてきてお家の中の工事に入ります。
古民家なので、柱はまっすぐ建ってないですし、床の高さもまちまちです。
交換しないといけない柱だってあります。
次回は、『既存の梁や材料の見せ方』です。
中島